人気の医療ドラマ「ドクターX」も5回目のシリーズとなりました。あんな女医さんなんてありえない、と言う声もありますが、医療シーンや様々な病気は実際の症例に基づくもので、医療監修は健康情報番組でもおなじみの森田豊先生がされています。

主人公の大門美智子を演じる主演の米倉涼子さんや海老名医師を演じる遠藤憲一さんらも、シリーズ5回目ともなると、手術シーンも板についてきたようです。ちょっとした縫合くらいは出来るのではないかと思うくらいです。

 

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人気の医療ドラマ『ドクターX』ではさまざまな病気が取り上げられる

ドクターX5(2017)の第一話は、バスの運転手さんが冠動脈瘤を合併した心筋梗塞による心タンポナーデでした。心臓の病気だということは判るでしょうけれど、タンポナーデとはどのような状態なのでしょうか。

心臓の心膜腔内には15~50ccほどの心膜液が存在しています。しかしこの心膜液が多くなりすぎると心膜液貯留と言う状態となり、心臓に血液が充満します。心タンポナーデは、心膜液が貯留したために心臓の内圧が高まって心臓内に血液が溜まる状態です。心拍出量が低下して低血圧となり、生命にも危険が及びます。

2話では、胆のうがんのステージ3という状態で、手術が行われました。胆のうがんは早期では症状が乏しいために早期発見が難しいガンの1つです。罹患者数は2011年の調査では男性が1万2300例、女性が1万1400例で癌全体の罹患率の3%と、稀なガンです。

5年生存率は、1期が60.1%、Ⅱ期が26.7%、Ⅲ期が17.3%、Ⅳ期が2.9%です。

ドクターX5(2017)の第2話では、ステージⅢの胆のうがんを野村周平さんが演じるゆとり世代の医師伊藤亮治医師が執刀して治療しました。5年生存率がわずか17.3%しかない、病の根治手術が成功したというハッピーエンドになりました。

 

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実在する治療・術式を忠実に再現されているらしい…

ステージⅢで5年生存率が17.3%しかないものを、手術できるのだろうか、と疑問に思った人も多いでしょう。ドラマの世界だから出来ることだろう、と思った人も多いでしょう。しかし、ドクターXで行われている治療や術式は、ガイドラインに基づいたものです。

そこは、森田豊先生が医事監修をしっかりと行っています。

胆のうがんの場合、1期、Ⅱ期、Ⅲ期、Ⅳ期とあり、Ⅳ期はさらにⅣAとⅣB期に分けられます。Ⅳ期になると切除不可能となりますが、Ⅲ期の場合は一部は切除手術を行うことも可能です。

Ⅲ期の手術は拡大胆のう摘出術が基本となり、それにリンパ節郭清や肝切除や膵頭十二指腸切除、その他の臓器の合併切除が加わったり加わらなかったりします。また、術前に胆道ドレナージと言う処置を行ったり、肝臓に栄養を送っている血管である門脈を塞いで餓死状態にさせる門脈塞栓術を行ったりします。

最初は遠藤憲一さんが演じる海老名医師が肝外胆管切除を伴う拡大肝右葉切除を提案しますが、野村周平さんが演じる若手医師伊東亮治医師が肝膵十二指腸同時切除でないと完治は無理だと異議を唱えます。

おそらくⅣ期に近いⅢ期だったのでしょう。胆のうの壁のどこまでガンが浸潤しているかで術式は変わります。切除が可能かどうかの極々の症例と言えます。

 

 

まさかの第二話で医療現場のタブー!身内の手術を決行

第二話では、野村周平さんがゆとり世代の医師である伊藤亮二医師を演じ、中田喜子さんが演じる母親不二子の胆のうガンの手術を執刀します。

しかし、これは多くの医師が「ありえない」と言っています。

大半の病院では、自分の親や兄弟や子どもなどの身内の治療はしません。肉親の主治医になることを禁止している病院が大半です。

それは、どんなに冷静な医師であってもやはり肉親の治療や手術となると、感情が入ってしまって冷静になれないからです。重篤な状態であって欲しくないとか、そうであって欲しくないという思いが強いために、いつもなら発見できるものが見えなかったりというケースが多いからです。

そのため、医師は患者さんに恋愛感情を持ってはいけないと言われています。万が一、受け持ちの患者さんに強く感情移入してしまった場合は、主治医を先輩などにバトンタッチすべきだ、とも言われています。

また、母親が息子に治療を任すということも、実際にはあまり考えにくいのではないでしょうか。母親は子どもが優秀なところよりもドンくさい所やだらしない所の方がたくさん見ているから、逆に「あんただけには治療して欲しくない」とか「おまえなんかが、よく医者なんてやってるもんだわ。おまえが主治医だと殺されてしまう。絶対に嫌だ」と、主治医になるのを断るケースが大半です。

 

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まとめ

ドクターXのストーリーに対しては、

「あんなミニスカートとハイヒールで、白衣の前を開けて歩くなんてありえない」

「今どき御意などありえない。今は逆に上の方の先生が若い人のご機嫌を伺いながら指導している時代だよ。ドクハラとかパワハラとか言われかねないからね」

等の批判もたくさんあります。

 

しかし、個々の症例に対する治療法や術式などは、医事監修のもとで実存するものを忠実に再現されています。また、大門美智子のように「失敗しません」と手術前に患者さんに告げている医師も存在します。医療情報番組でお馴染みの脳外科医、上山博康先生がその1人です。「失敗するつもりはありません」とキッパリと言われます。

決意表明として「失敗しません」と患者さんに告げる医師は、他にもたくさんいるはずです。

 

 

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